ごあいさつ

 このたび、山下俊幸前理事長の後を受け、理事長に就任いたしました。現在、学会は会員数の減少や大会参加者数の伸び悩みという課題を抱えておりますが、「病地らしさ」ともいえる本音で議論できる場の価値は今も変わらず息づいています。
 本学会の魅力や方向性について、私自身の原体験を交えて詳しく綴らせていただきました。ぜひご一読ください。

2025年6月

日本病院・地域精神医学会 理事長 蓑島 豪智

 このたび日本病院・地域精神医学会の副理事長を拝命いたしました。長谷川利夫と申します。
 当学会は、前身の病院精神医学懇話会から数えて60年以上の歴史をもつ学会であります。その立ち位置は“在野”であり、一貫して“人権”を大切にしてきた学会と言えるのではないかと思います。
この60年余りの間、精神保健医療福祉に関わる新たな“職種”ができたり、国が様々な“制度”を作って施策を推進することが行われてきています。それには良い面もあると思いますが、往々にして自主性やクリティカルな精神が減退し、もっとも大切なものを見失い、見えないものを見る努力をしなくなっていく面もあると思います。
そのような状況下、私たちは常に原点に立ち返り、あるべき精神保健医療福祉は何か?そのために我々は何をすべきか?どのような社会を作っていくべきかを常に問い、行動していくことが大切だと思います。
蓑島新理事長と共に新たな“病地学会”のページが開かれるよう、最大限努力をしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本病院・地域精神医学会 副理事長 長谷川利夫