日本病院・地域精神医学会/病地学会

ごあいさつ

第51回総会会長  堀井 茂男

第51回日本病院・地域精神医学会総会が、岡山市で開催されます。岡山県、岡山市、県医師会、岡山県精神科病院協会、岡山県精神科診療所協会など地域の関係諸団体の協賛のもと、地元の精神科病院・地域医療に携わるあらゆる職種、そして当事者・家族の方々の代表で運営委員会を構成し、今準備を進めています。
総会テーマは、「新たなる序章―病地学会の立脚点を求めてー」です。運営委員会の初期の議論の中でこのテーマが決定されました。岡山の地で日本病院・地域精神医学会総会が開催されるのはこれが二度目のことです。前回は1989年(平成元年)。会場は今回と全く同じ岡山衛生会館でした。今回の総会が岡山で開催されると決まったときに、私たちが自分自身に問うたことは、この19年間の病地学会とこの19年間の岡山の精神科医療がどのような途を辿ってきたのか、ということです。病地学会は今でも、精神科医療に関わる者たちが、それぞれの思いをぶつけ合うことのできる場であり続けているのだろうか?岡山の精神科医療は、あのときに目指した「当たり前の医療」に向けて歩みを進めて来たのだろうか?
今回の病地学会は、会場数を絞り、メイン会場を中心に互いに関連した4つのテーマのシンポジウムを連続して行うという構成にしました。この連続したシンポジウムの論議の中で、病地学会の立っている場所を明らかにしてゆきたい、という願いを持っています。
また、一日目、二日目ともにランチョンの時間を使って、19年間の岡山の精神科医療の流れを振り返るセミナーを企画しています。
特別講演は、全国ハンセン病療養所入所者協議会の神美知宏氏にお願いしたところ快諾を得ました。スティグマが私たちの社会で制度となったとき何をもたらしてしまうものか、精神科医療に関わる私たちにとって非常に身近なテーマです。
岡山の10月は、まだそれほど寒くはなく過ごしやすい時期です。紅葉と、瀬戸内の海の幸が皆様をお迎えいたします。何卒多くの方々がこの学会へご参加下さることを心よりお待ち致しております。
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